日本針路研究所

針路研講演会・研究会のお知らせ

2016年10月2日 沖縄の声をうけとめよう

講演
伊波洋一さん (参議院議員)
孫崎 享さん(東アジア共同体研究所所長)
特別発言
鳩山友紀夫さん (東アジア共同体研究所理事長)
司会:佐藤和之さん

2016年2月21日 自衛隊とどう向き合うか

報告 
高野 孟さん (ザ・ジャーナル主宰)
松竹伸幸さん(自衛隊を活かす会・事務局長)
村岡 到さん(『フラタニティ』編集長)
司会:西川伸一さん(明治大学教授)

2015年10月4日 日中友愛外交の道を探る

報告 
矢吹 晋さん (横浜市立大学名誉教授)
孫崎享さん(東アジア共同体研究所所長)
荒井利明さん(元滋賀県立大学教授)
特別発言:鳩山友紀夫さん(東アジア共同体研究所理事長)

針路研がめざすもの

無縁社会から連帯社会へ

 日本の社会はどうなるのか──不幸なことに、このように問わなければならない。高校や大学を卒業してもまともに就職先を見つけることもできなくなり、非正規労働者が就労者の34%にも及び、通常の生活を保持できない層が増大している。他方では超高額の贅沢品が消費されている。貧富の格差は増すばかりである。いつの間にか「無縁社会」となってしまい、人間は分断され不安を深め、自殺者が毎年3万人をこえている。道徳も劣化し、目を背けるほかない犯罪を多発させている。しかも高齢化社会となっていく。
 科学技術の飛躍的発達は、電子メディアにあふれる日常生活をもたらし、人間は生の自然から隔離され、この技術的発達に道徳的規範は追いつかない。責任の観念は希薄となり、行政組織も政党なども機能不全を招いている。この夏に露見した大阪地検特捜部の証拠改ざん事件がその象徴と言える。
 そのゆえに、政治の世界においても、この数年間、5人の首相が短期のうちに目まぐるしく交代を繰返している。2009年夏に民主党政権が誕生し、自民党(公明党)政権から「チェンジ」し、期待感を高めたが、閉塞状況に変わりはなく、むしろ市民左派の政党はいっそう弱体化してしまった。声高かな改憲の動向は後退したが、「社会の軍事化」は進んでいる。
 折しも世界経済は、2008年のリーマンショックいらい「世界恐慌」の様相を呈し、好転の兆しは見い出せず、日本経済は停滞し、労働者に雇用を保障することもできず、行き詰まっている。
 利潤の追求を生産の動機とし、生産力の増大を当然とする資本制経済のシステムそのものが問われている。10月末に開催された生物多様性条約の国際会議での「名古屋ターゲット」の国際的合意が示しているように、地球の存続のためには、国際的な協議した計画こそが難問を解決する道なのである。
 ただ混迷、後退しているだけであるかに見えるが、ソ連邦崩壊の教訓も活かして依拠しうるに足る確かな指標が形成・認識されてもいる。羅列するスペースしかないが、生存権、平等、労働者の権理、愛と連帯、多様性、自由、環境保全、農業重視、活憲と則法、市民自治、核廃絶、平和の創造、国境の希薄化、東アジア平和圏──は、実現すべき規範として、諸活動のなかで貫かれなくてはならない。その先に、私たちは、〈社会主義〉を遠望することができる。
 私たちは、日本の現状をしっかりと認識し、問われている課題について、原則的立場を主張するだけではなく、どうしたらよいのかを示す代案=〈プランB〉を探ることに、重点をおいて活動し、行政や政党の立案に活用される代案を提示したい。私たちは、市民左派の立場に立脚するが、資本家であれ、誰であれ、日本の現状を憂慮し、未来に期待する人びととの対話・交流を重視する。多様性を尊重する連帯の拡がりにこそ、未来への希望がある。
 日本針路研究所は、NPO法人として社会に責任を負う活動を展開する。
 閉塞状況を打破する日本の針路を探究しよう!
 2010年11月7日